クイーンカップ
概要
クイーンカップは、毎年2月中旬に東京競馬場・芝1600mで行われる3歳牝馬限定のGIII戦です。桜花賞やオークスなど、今後のクラシック戦線を目指すうえで大切なステップレースとなっており、将来大舞台で活躍する馬の登竜門でもあるんですよ。
最近の例でいうと、2023年に2着に入ったドゥアイズ(その前走は阪神ジュベナイルフィリーズ)や、2022年優勝馬のプレサージュリフト(その前走は新馬戦からの格上挑戦)など、ここを機に一気に名を馳せる馬がよく出ています。なかにはクイーンカップを好走して、その勢いのまま桜花賞やオークスのGⅠ戦線で上位に食い込むこともしばしば。ですから、「これから強くなりそうな3歳牝馬」をチェックする絶好の場ともいえますね。
過去配当
単勝 | 馬単 | 3連複 | 3連単 | |
---|---|---|---|---|
24 | 310 | 1,500 | 1,800 | 7,330 |
23 | 1,260 | 4,330 | 3,300 | 20,710 |
22 | 370 | 1,440 | 1,060 | 4,940 |
21 | 490 | 4,190 | 2,320 | 14,760 |
20 | 380 | 1,700 | 39,360 | 119,180 |
19 | 210 | 420 | 1,820 | 4,850 |
18 | 560 | 6,420 | 15,560 | 71,150 |
17 | 290 | 2,130 | 1,170 | 6,820 |
16 | 130 | 1,550 | 6,160 | 16,740 |
15 | 440 | 2,850 | 2,700 | 11,550 |
過去10年で馬券になった馬
着順 | 人気 | 馬名 | 所属 | |
---|---|---|---|---|
24 | 1 | 1 | クイーンズウォーク | 栗 |
2 | 3 | アルセナール | 美 | |
3 | 4 | ルージュスエルテ | 美 | |
23 | 1 | 6 | ハーパー | 栗 |
2 | 2 | ドゥアイズ | 栗 | |
3 | 3 | モリアーナ | 美 | |
22 | 1 | 2 | プレサージュリフト | 美 |
2 | 1 | スターズオンアース | 美 | |
3 | 3 | ベルクレスタ | 栗 | |
21 | 1 | 2 | アカイトリノムスメ | 美 |
2 | 5 | アールドヴィーヴル | 栗 | |
3 | 1 | ククナ | 美 | |
20 | 1 | 2 | ミヤマザクラ | 栗 |
2 | 4 | マジックキャッスル | 美 | |
3 | 12 | セイウンヴィーナス | 美 | |
19 | 1 | 1 | クロノジェネシス | 栗 |
2 | 2 | ビーチサンバ | 栗 | |
3 | 7 | ジョディー | 美 | |
18 | 1 | 3 | テトラドラクマ | 美 |
2 | 5 | フィニフティ | 栗 | |
3 | 7 | アルーシャ | 美 | |
17 | 1 | 1 | アドマイヤミヤビ | 栗 |
2 | 5 | アエロリット | 美 | |
3 | 2 | フローレスマジック | 美 | |
16 | 1 | 1 | メジャーエンブレム | 美 |
2 | 7 | フロンテアクイーン | 美 | |
3 | 6 | ロッテンマイヤー | 栗 | |
15 | 1 | 2 | キャットコイン | 美 |
2 | 3 | ミッキークイーン | 栗 | |
3 | 1 | ロカ | 栗 |
過去データから見る傾向と狙い方
それでは、2015年から2024年までに行われたクイーンカップの1〜3着馬の“前走レース”や“脚質”などについて順番に見ていきましょう。そうすることで、今年の予想のヒントがたくさん見えてきますよ。
1.前走レース別の傾向
(1) 阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)組
- 例:2023年2・3着のドゥアイズ、モリアーナ、2019年優勝のクロノジェネシス など
- 3歳牝馬のチャンピオン決定戦ともいえるGⅠを走ってきた組は、やはり高いレベルで戦ってきた実績が光ります。
- クイーンカップでは、前走でGⅠを経験してきた分だけレース慣れしており、直線の長い東京でもしっかり末脚を伸ばせる馬が多いんです。
(2) フェアリーステークス(GIII)組
- 例:2022年2着のスターズオンアース、2018年優勝のテトラドラクマ など
- 同じ芝1600m、かつ3歳牝馬限定のGIIIということで、ローテーション的にも近く、適性がそのまま活きやすいという特徴があります。
- ただし、フェアリーステークスは中山コースのマイル戦。小回りと急坂があるコースから、広々とした東京に変わる点を考えると、末脚の切れがしっかりしているタイプが好走しやすい印象です。
(3) 新馬・未勝利・1勝クラスからの格上挑戦組
- 例:2024年優勝のクイーンズウォーク、2023年優勝のハーパー、2022年優勝のプレサージュリフト など
- 近年増えているのが、この「新馬・未勝利を勝ち上がったばかりの馬」が、その勢いを保ったまま重賞でも好走するパターン。
- たとえキャリアが浅くても、高い素質を持っている馬なら、いきなりGIIIで結果を出してしまうことも珍しくありません。
2.脚質と上がり3F
東京の芝1600mは、直線が長いことと瞬発力勝負になりやすいという特徴があります。過去の1〜3着馬を見ると、「直線でキレる上がり3Fを出せる馬」が上位に来る傾向が強いんですね。
- 例:2024年優勝のクイーンズウォークは上がり3F33.4秒、2021年優勝のアカイトリノムスメは同34.4秒など、速い脚を使えているのが分かります。
特に東京コースは道中で脚を溜めて、直線で一気に末脚を伸ばす馬が好成績を残しやすいですよ。先行力だけで押し切るより、最後のキレ味が決め手になることが多いのがこの舞台の特徴です。
3.人気馬の信頼度
クイーンカップは「3歳牝馬同士の争い」ということもあって、抜けた人気馬がいれば、そのままきっちりと結果を残すこともよく見受けられます。
- 例:2016年優勝のメジャーエンブレムは1番人気、2017年優勝のアドマイヤミヤビも1番人気、2019年のクロノジェネシスは1番人気でした。
とはいえ、セイウンヴィーナス(2020年12番人気で3着)のように、穴馬が飛び込むこともあるのが競馬の面白いところ。馬券を組み立てるときには、人気サイドを中心に押さえつつ、前走でいい末脚を使っていたり、展開利が見込めそうな馬を相手に入れると妙味があるかもしれませんね。
4.間隔とローテーション
- 阪神ジュベナイルフィリーズから2〜3か月空けて直行してくる馬
- フェアリーステークスからの中3〜4週ローテーション
- 新馬・未勝利を勝ってから中1〜2か月程度のローテーションで一気に重賞へ参戦
これらはどれも実際に好走例が出ているパターンです。特に近年は、前走を勝ったばかりの上がり馬が人気になるケースも増えていますが、勢いと素質があればすんなりと馬券内へ飛び込むことが珍しくありません。
今年のクイーンカップで注目したいポイント
- 前走のクラスと内容
- GⅠ組やGIIIの実績馬は当然注目。
- 新馬・未勝利・1勝クラスでも、勝ち方が強かった馬の伸びしろに期待。
- 騎手や厩舎の信頼度
- 例年、川田騎手やルメール騎手、戸崎騎手といったトップジョッキーが馬券内に絡むことが多い傾向にあります。
- 厩舎や牧場の仕上げ・調整具合も、ネットや専門誌のコメントを確認してみましょう。
- 脚質と東京1600m適性
- 直線の長い東京で速い上がりを使える馬が強いです。
- 機動力だけでなく、終いにもうひと脚使えるかどうかも大きなカギ。
具体的な予想の立て方
例えば、以下の流れで検討してみるのがおすすめです。
- 「GⅠ路線組 or フェアリーS組 or 新馬・未勝利上がり組」などの前走ステージでグルーピング
- それぞれの馬がどのように勝ち上がってきたか、負けた場合でも内容はどうだったか
- 直線で鋭い末脚を使ったか、道中どんな位置取りだったか、道悪の影響はあったか、などをチェック
- 東京コースでの好走実績や血統背景
- サンデーサイレンス系の瞬発力型や、東京適性の高い血統を持つ馬は狙い目になることが多いです。
そのうえで、最終的に「本命・対抗・穴馬」などの形で馬券を組み立てていくのが良いでしょう。もちろん、レース当日の馬場状態や天候、パドックでの気配なども予想を仕上げるうえでは重要ですよ。
過去の名馬たちから見る未来
クイーンカップを制した馬や、ここをきっかけに大舞台へ駆け上がった馬たちを見ると、のちにGⅠで大活躍するケースが多いんですね。
- 2019年優勝のクロノジェネシスは、その後に数々のGⅠを制覇。
- 2022年2着のスターズオンアースは、桜花賞&オークスの二冠馬に輝きました。
こういった例からも、「3歳牝馬の登竜門」と呼ばれるのは納得ですよね。ぜひ今年のクイーンカップでも、「この先もっと活躍しそう」と思える馬を見つけてみてください。
まとめ
ここまで「クイーンカップ」の過去のデータをもとに、今年のレースを予想するためのポイントをお伝えしました。大きく振り返ると、
- 阪神JF・フェアリーS組の実績は要チェック
- 新馬・未勝利上がりの勢いのある馬にも注意
- 東京芝1600mは直線が長く、速い上がり3Fを使えるタイプが有利
- 人気馬の信頼度は高めだが、穴馬がまったく来ないわけではない
- 騎手・厩舎の力やローテーションにも目を配る
という点が挙げられます。
春の大舞台につながる一戦でもあるクイーンカップ。ここで目立ったパフォーマンスを見せた馬は、桜花賞やオークスへの期待がさらに高まります。
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